病気や障害のあるきょうだいを持ち、子どもの頃から複雑な気持ちを抱えてきた。
そんな思いを、誰にも話せないまま大人になった方もいるのではないでしょうか。
きょうだいを大切に思う気持ちがある一方で、我慢してきたこと、寂しかったこと、将来への不安が心の奥に残っていることもあります。
その気持ちは、簡単に一言で説明できるものではありません。
この記事では、きょうだいとして家族の病気や障害と向き合ってきた方に向けて、名張市の就労継続支援B型事業所ステップアップが、家族として相談できる場所を知っておくことの大切さをお伝えします。
“きょうだい児”という言葉に出会って

「きょうだい児」という言葉を、最近になって初めて知った方もいるかもしれません。
それまで言葉にできなかった気持ちに、名前がついたように感じる方もいます。
ただし、きょうだい児という言葉に出会ったからといって、すべての気持ちがすぐに整理できるわけではありません。
まずは、「そういう立場で悩んできた人もいるのだ」と知ることからで大丈夫です。
名前のつかない気持ちに、ようやく言葉が見つかることもあります
きょうだい児とは、一般的に、病気や障害のある兄弟姉妹を持つ子どもや、その立場で育ってきた人を指して使われることがあります。
子どもの頃だけでなく、大人になった今も、家族のことや自分の気持ちに悩み続けている方もいます。
幼い頃は、自分の家庭が特別だとは思っていなかったかもしれません。
家の中では、きょうだいを中心に物事が進むことが自然だった。
親が忙しそうにしているのを見て、自分の用事や気持ちを後回しにすることが当たり前になっていた。
そんな記憶を持つ方もいると思います。
その一方で、「自分は大変だった」と言い切ることにも抵抗があるかもしれません。
きょうだいのことは大切に思っている。
親も精一杯だったことは分かっている。
だからこそ、自分の寂しさや不満を言葉にすることに、罪悪感を覚える方もいます。
きょうだい児という言葉は、誰かを責めるための言葉ではありません。
これまで自分の中にしまってきた気持ちを、少しだけ見つめ直すための言葉になることがあります。
「自分だけではなかったのかもしれない」
「この複雑な気持ちにも、話してよい場所があるのかもしれない」
そう思えるだけでも、心が少し軽くなることがあります。
きょうだい児の感じ方は、一人ひとり違っていて大丈夫です
きょうだい児といっても、感じ方は一人ひとり違います。
寂しさを強く感じてきた方もいれば、家族として自然に受け止めてきた方もいます。
大人になってから急に気持ちが揺れ始めた方もいるでしょう。
「きょうだい児なら、こう感じるはず」と決めつける必要はありません。
家庭の状況、きょうだいとの関係、親との距離、自分自身の性格や年齢によって、感じることは変わります。
たとえば、子どもの頃は何も疑問に思わず過ごしていたのに、大人になってから「あのとき、本当は寂しかったのかもしれない」と気づくことがあります。
反対に、周囲から「大変だったでしょう」と言われても、自分ではそこまで大変だと思っていなかった方もいるかもしれません。
どちらも間違いではありません。
自分の気持ちを、誰かの基準に合わせる必要はありません。
大切なのは、「こう思ってはいけない」と自分を押さえつけすぎないことです。
きょうだいを大切に思う気持ちがあるからこそ、簡単には言えない感情もあります。
その複雑さを、そのまま持っていても大丈夫です。
「良い子でいなきゃ」と思ってきた子ども時代

病気や障害のあるきょうだいがいる家庭で育つ中で、「自分は親を困らせてはいけない」と感じてきた方もいます。
誰かにそう言われたわけではなくても、空気を読んで我慢してきた方もいるかもしれません。
親が大変そうにしている姿を見ると、自分の気持ちを出すことが悪いことのように感じることがあります。
ここでは、子ども時代に抱えてきた我慢や寂しさを、少し丁寧に振り返っていきます。
親を困らせたくなくて、自分の気持ちを後回しにしてきた
子どもの頃、親に何かをお願いしたかったのに、言えなかった。
本当は話を聞いてほしかったのに、「今は忙しそうだから」と飲み込んだ。
そんな記憶が残っている方もいるのではないでしょうか。
病気や障害のあるきょうだいを持つ家庭では、通院、支援、生活のサポートなど、家族の中で優先しなければならないことが多くなる場合があります。
その中で、きょうだい児本人が「自分は手がかからない子でいなければ」と感じることがあります。
もちろん、親が意図的にそう求めていたとは限りません。
親もその時々で精一杯だったかもしれません。
けれど、子どもは大人が思う以上に、家庭の空気を敏感に感じ取ることがあります。
「わがままを言ってはいけない」
「自分まで困らせてはいけない」
「親に心配をかけてはいけない」
そう思いながら過ごしてきた方にとって、自分の気持ちを後回しにすることは、いつの間にか当たり前になっていたかもしれません。
大人になってからも、その癖が残ることがあります。
困っていても助けを求められない。
つらくても「大丈夫です」と言ってしまう。
自分の希望より、周囲が困らない選択を優先してしまう。
それは、子どもの頃から身につけてきた生き方の延長かもしれません。
我慢することが当たり前になっていた方へ
我慢することが当たり前になると、自分が何を感じているのか分からなくなることがあります。
寂しいのか、怒っているのか、不安なのか、疲れているのか。
自分の気持ちを後回しにし続けるうちに、感情にふたをすることが自然になってしまうこともあります。
「自分は恵まれている方だから、弱音を吐いてはいけない」
「もっと大変なのは、病気や障害のあるきょうだいの方だ」
「親も大変だったのだから、自分が不満を言ってはいけない」
そう考えてきた方もいるかもしれません。
その思いには、家族への優しさが含まれていることがあります。
だからこそ、無理に否定する必要はありません。
ただ、自分の気持ちをなかったことにし続ける必要もありません。
我慢してきたことを振り返るのは、親やきょうだいを責めることではありません。
子どもの頃の自分が、本当は何を感じていたのかを知ることです。
そして、大人になった今の自分が、これからどう家族と関わっていきたいのかを考えることでもあります。
「良い子でいなきゃ」と頑張ってきた方ほど、自分の悩みを話すことに慣れていないかもしれません。
でも、自分の気持ちを話してよい場所を持つことは、家族を大切にすることと矛盾しません。
自分自身を大切にすることも、これから家族と向き合っていくために必要なことです。
愛情と葛藤が同時にあっても、おかしくない

病気や障害のあるきょうだいへの気持ちは、一つだけではないことがあります。
大切に思う気持ちと、苦しさや負担感が同時にあることもあります。
その複雑さに、罪悪感を抱いてきた方もいるかもしれません。
けれど、家族への愛情と、自分の中にある葛藤は、どちらか一方だけにしなくてもよいものです。
きょうだいを大切に思う気持ちと、苦しさは両立します
きょうだいのことを大切に思っている。
でも、ときどき苦しくなる。
その両方が心の中にあることは、不自然なことではありません。
たとえば、きょうだいに対して優しくしたい気持ちがある一方で、「自分ばかり我慢してきた」と感じることがあるかもしれません。
きょうだいが困っていると心配になる一方で、「自分の人生はどうなるのだろう」と不安になることもあるかもしれません。
そうした気持ちは、簡単に白黒をつけられるものではありません。
家族だからこそ、大切に思う気持ちも強くなります。
家族だからこそ、距離を取りたいと思う瞬間もあるかもしれません。
「こんなことを思う自分は冷たいのではないか」と責めてしまう方もいます。
けれど、苦しさを感じることは、きょうだいへの愛情がないという意味ではありません。
長い時間を一緒に過ごしてきたからこそ、さまざまな感情が重なっているのだと思います。
大切なのは、その感情を無理に消そうとしないことです。
言葉にできない気持ちがあっても大丈夫です。
誰かに話せる範囲から、少しずつ整理していくことで、自分の中の負担が軽くなることもあります。
罪悪感を抱えたまま、大人になった方へ
きょうだい児として育った方の中には、罪悪感を抱えたまま大人になった方もいるかもしれません。
「自分だけ自由にしていいのだろうか」
「自分だけ家を出ていいのだろうか」
「親の負担を、もっと自分が引き受けるべきなのではないか」
そんな思いが、心のどこかに残っていることがあります。
進学、就職、結婚、転居など、自分の人生の節目で、家族のことが頭から離れない方もいると思います。
自分の希望を選ぶことが、家族を置いていくように感じることもあるかもしれません。
しかし、自分の人生を考えることは、きょうだいや家族を見捨てることではありません。
自分が安心して暮らしていくことも、家族全体にとって大切なことです。
罪悪感は、すぐになくなるものではないかもしれません。
それでも、「自分が全部背負わなければならない」と一人で決めつけなくても大丈夫です。
家族のことを考えるときには、福祉サービスや相談窓口、地域の支援を含めて考えることもできます。
ステップアップは、就労継続支援B型事業所として、病気や障害のある方の働き方や日中の過ごし方について相談できる場所の一つです。
きょうだい児本人が自分の気持ちを整理したいとき、また家族として情報を知りたいときにも、相談の入り口として知っておいていただければと思います。
これからの家族のこと、一人で抱えなくていい

大人になったきょうだい児の方にとって、将来の家族のことは大きな不安になりやすいものです。
特に、親が高齢になった後のことを考えると、急に現実味を帯びてくることがあります。
ただ、その不安を一人で抱え続ける必要はありません。
今すぐ結論を出せなくても、相談先や選択肢を知っておくことが、心の支えになることがあります。
親が高齢になった後のことを考える不安
親が元気なうちは、家族の生活が何とか回っているように見えることがあります。
けれど、親が高齢になったとき、病気や障害のあるきょうだいの生活はどうなるのか。
誰が支えるのか。
自分はどこまで関わるのか。
そう考え始めると、不安が大きくなる方もいます。
この不安は、とても現実的なものです。
ただし、家族ごとに状況は違うため、答えを一つに決めることはできません。
きょうだい本人の状態、利用している支援、家族の距離、地域の相談先などによって、考えるべきことは変わります。
それでも、「まだ先のことだから」と後回しにしているうちに、急に判断を迫られることもあります。
だからこそ、少し余裕のあるうちに、相談先を知っておくことは大切です。
将来のことを考えると、重たい気持ちになるかもしれません。
けれど、それを考えるあなたが冷たいわけでも、負担に思うことが悪いわけでもありません。
家族を大切に思うからこそ、不安になるのだと思います。
家族として相談できる場所を知っておくこと
家族のことを相談する場所は、一つではありません。
市区町村の窓口、相談支援事業所、福祉サービスの事業所、地域の支援機関など、状況に応じて相談できる先があります。
その中で、ステップアップも、家族として情報を知りたいときの相談先の一つです。
ステップアップは、三重県名張市元町376、イオン名張店3階にある就労継続支援B型事業所です。
IT特化・パソコン作業中心の環境で、週1日・短時間から始められる働き方について相談できます。
本記事は、きょうだい児本人の気持ちに寄り添うことを主眼にしています。
そのため、「家族をすぐに利用につなげましょう」と強く勧めるものではありません。
ただ、病気や障害のあるきょうだいの働き方や日中の過ごし方について考えるとき、地域にどのような場所があるのかを知っておくことは、安心材料の一つになります。
また、家族として相談する中で、きょうだい児本人が抱えてきた不安や迷いを言葉にできることもあります。
「何を相談すればよいか分からない」という段階でも構いません。
まずは、今気になっていることを整理するところから始めても大丈夫です。
ステップアップの相談・見学という入り口
ステップアップでは、受給者証がない段階でも相談・見学は可能です。
施設の雰囲気を見たい、作業内容を知りたい、家族として話を聞いてみたい。
そうした入口として、相談・見学をご利用いただけます。
ただし、相談・見学と、実際の利用は別の段階です。
就労継続支援B型を実際に利用する、つまりサービスの提供を受けるためには、受給者証が必要です。
また、利用資格の最終判断は、お住まいの市区町村が行います。
相談・見学の段階では、今すぐ利用を決める必要はありません。
どのような場所なのか、どのような作業があるのか、本人に合いそうかを知るための時間として考えていただけます。
ステップアップの営業時間は10:00〜16:00、電話受付は9:00〜17:00です。
公式サイトTOPは、https://stepup.ngp-grp.co.jp/ です。
名張市・伊賀市周辺で、家族として相談できる場所を探している方は、必要なタイミングで情報を確認してみてください。
よくある質問|きょうだい児の気持ちと家族の相談について
きょうだい児として育ってきた方や、病気や障害のあるきょうだいの将来について不安を抱えている方から、よくある質問をまとめました。
感じ方や家族の状況は一人ひとり違います。
ここでは、相談の入り口として考えやすい内容をお伝えします。
Q. きょうだい児という言葉を初めて知りました。当てはまるか分かりませんが、相談してもいいですか?
A. はい、言葉に当てはまるかどうかにこだわらなくても大丈夫です。病気や障害のあるきょうだいを持つ中で、自分の気持ちや家族の将来について悩みがある場合は、相談のきっかけにしていただけます。
Q. きょうだいの障害について、家族以外に話したことがありません
A. 家族以外に話したことがない方もいらっしゃいます。うまく説明できなくても構いません。話せる範囲から、今不安に感じていることや、知りたいことを整理していくことができます。
Q. 親が亡くなった後のきょうだいの生活が心配です
A. 将来の生活について不安を感じることは自然なことです。すぐに答えを出す必要はありませんが、地域の相談先や福祉サービスについて早めに情報を知っておくことは、安心につながる場合があります。
Q. 自分自身が悩んでいることを相談することはできますか?
A. はい、きょうだい児本人の悩みとして相談していただけます。「自分の気持ちを話していいのか分からない」という段階でも大丈夫です。家族のことだけでなく、ご自身が抱えてきた不安や迷いも大切な相談内容です。
Q. 受給者証がなくても相談できますか?
A. はい、受給者証がなくても相談・見学は可能です。ただし、就労継続支援B型を実際に利用する場合には受給者証が必要です。利用資格の最終判断は、お住まいの市区町村が行います。
まとめ|きょうだいのことも、自分の気持ちも大切にしていい
病気や障害のあるきょうだいを持つ中で、愛情や心配、葛藤、罪悪感が入り混じることがあります。
その気持ちは一つに整理しなくてもよく、家族を大切に思うことと、自分の気持ちを大切にすることは両立します。
ステップアップは、家族として情報を知りたい方や、相談先の一つを探している方に向けて、相談・見学の入口を開いています。
一人で抱え込まず、必要なタイミングでお話しください。
お問い合わせ・見学予約:
https://stepup.ngp-grp.co.jp/reservation/
電話:
0595-48-5370(受付9:00〜17:00)
公式サイトTOP:
https://stepup.ngp-grp.co.jp/
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