近年、日本では働き方の多様化が進む一方で、障がい者雇用に関する企業の義務もより明確になっています。

その中心となるのが「法定雇用率」です。

名張市・伊賀市の企業様とお話しすると、「法定雇用率は知っているが、どう対応したらいいかわからない」「採用活動をしても応募が来ない」「障がい者雇用を進めたいが、現場が対応できるか不安」といった声をたくさんいただきます。

そこで今、“就労支援B型事業所との連携” が全国的に注目されています。

法定雇用率だけで語れない“これからの時代に合った雇用の形”として、多くの企業がB型事業所と協働し始めています。

今回はその背景とメリットをわかりやすく解説します。

まず知っておきたい「法定雇用率」とは?(企業の義務を簡単に)

厚生労働省の指針によると、企業は一定割合(法定雇用率)以上の障がい者を雇用する義務があります。

現在の法定雇用率は

  • 民間企業:2.5%(2026年から段階的に引き上げ予定)

つまり、社員100人の会社なら2〜3人の障害者を雇用する義務があるということになります。

達成できない企業は「障害者雇用納付金」の対象となり、人事部門には負担が大きくのしかかります。

しかし、法定雇用率を満たせない企業が増えている

全国的に、法定雇用率を“達成できていない企業”が40%以上あると言われています。

名張市・伊賀市でも例外ではありません。

理由は以下の通りです。

  • 応募自体が少ない

  • 定着が難しい

  • 配属できる業務が無い

  • 現場の理解が追いつかない

  • 採用後のサポート体制が作れない

つまり、「採用したくてもできない」「雇用しても続かない」という構造的な問題が存在します。

ここで注目されているのが“B型事業所との連携”という新しい形です。

障害者雇用は「採用する」だけが目的ではない

本来、障害者雇用の目的は、企業にとっても、障害のある方にとっても、無理なく働ける環境づくりです。

しかし、現場では…

  • 業務量の調整

  • 配属先の確保

  • メンタル面のフォロー

  • スタッフ教育

  • 勤務形態の柔軟化

など、膨大な労力が求められます。

結果として、「障害者雇用=ハードルが高い」と感じる企業が多いのです。

そこで今注目されているのが “B型事業所との連携” です。

企業が選び始めた“B型事業所との連携”とは?

B型事業所は、働くことに不安がある方に向けて、軽作業・事務作業・デジタル作業などを提供し、仕事の訓練を行う場です。

企業との連携では以下の形が一般的です。

企業 → B型事業所(作業の一部を委託する(下請け・外注))

B型事業所 → 企業(丁寧で安定した作業を提供)

これにより、企業は「採用」という重い負担をいきなり負うことなく、まずは 業務の切り出し・連携から始めることができる のです。

企業がB型事業所に業務を依頼する5つのメリット

① いきなり採用ではなく、段階的に解消できる

いきなり採用ではなく、まずは外部連携から始められる ため、企業の負担が大幅に軽減されます。

連携していく中で「この業務なら十分任せられる」「この方なら企業内でも働けるかもしれない」という発見が生まれます。

② 社員が嫌がる単純作業・反復作業を切り出せる

例:

  • データ入力

  • 名刺整理

  • 検品

  • 梱包

  • シール貼り

  • 封入作業

  • SNS下書き

  • 文書のデジタル化

社員がストレスを抱えやすい業務ほど、B型事業所と相性が良いです。また、社員の業務効率化を図ることも期待することができます。

③ 教育コストゼロ。すでに訓練された人材が作業できる

採用と違い、教育コストはかかりません。

ステップアップでは、作業手順・報連相・品質管理などを事前に訓練しています。

④ 小規模企業でも導入しやすい(名張・伊賀の企業に最適)

  • 人事部がない

  • 社員数が少ない

  • 担当者が兼務している

名張市・伊賀市の企業ではこのようなケースが多く、「小さく始められる外部連携」 がぴったりです。

⑤ CSR・SDGs・地域貢献につながる

障害者雇用はCSR(企業の社会的責任)にも直結。

特に名張市・伊賀市は地域密着型企業が多いため、地域貢献としての価値も非常に高い です。

名張市・伊賀エリアの企業が連携を始めている理由(地域性)

■ 地域課題

  • 深刻な人手不足

  • デジタル化の遅れ

  • 高齢化による人材不足

  • 単純作業の外注先が少ない

■ B型事業所が解決できる点

  • コツコツ作業が得意

  • 低コストで丁寧

  • 地域密着でやり取りが早い

  • 小ロットから引き受け可能

つまり、名張・伊賀の企業とB型事業所は非常に相性が良い のです。

企業がまず何から始めるべきか?

STEP1|業務の棚卸し

「社員が嫌がっている作業」を書き出す

STEP2|その中から“切り出せる作業”を選ぶ

簡単な作業・反復作業が対象

STEP3|B型事業所に相談する

ステップアップでテスト作業を行い、品質を確認できます

ステップアップは「一般企業への就職」まで伴走します

B型事業所と企業の連携は、「外注先として作業を任せるだけ」ではありません。

ステップアップでは、利用者さんの一般企業への就職(A型・企業就労)を積極的に支援しています。

名張市・伊賀市の多くの企業とやり取りする中で、「この業務なら本人が企業内でも働けそうだ」「実習を経て採用につながった」というケースも生まれています。

▼ ステップアップが行っている就職支援

  • 企業実習の調整

  • マッチング支援

  • 履歴書・面接のサポート

  • 通勤・生活リズムの整備

  • 就労後の定着支援(企業側フォローを含む)

  • 在宅就労のトレーニング

  • 地域企業との連携による就職ルートの構築

企業側から見ると、B型での訓練 → 実習 → 採用という“段階的で無理のない採用プロセス” が実現できます。

企業にとってのメリット

① 採用リスクが極めて低い

実習で仕事ぶり・相性を確認してから採用できるため、ミスマッチが大幅に減ります。

② 定着率が高い

急に一般就業させるよりも、B型で段階的に準備した人材は 長く落ち着いて働きやすい のが特徴。

③ 現場が受け入れやすい

事前に企業側と作業内容を調整できるため、職場の混乱がありません。

④ 地域で“人材育成の仕組み”ができる

名張市・伊賀市の企業は、地元で人材を育成し、そのまま採用するケースが増えています。

“業務委託だけで終わらない” 未来の雇用モデル

企業がB型事業所と関わる最大のメリットは、「仕事の一部を任せられる」だけでなく、「将来的に、自社で働く人材を育てられる」こと。

言い換えれば、

  • 人手不足の解消

  • 法定雇用率への対応

  • 地域貢献

  • 人材育成

  • 将来の採用候補との出会い

すべてを同時に達成できるのが、B型事業所との連携の最大の価値です。

ステップアップは、“企業と人の未来をつくるパートナー”として、一般就労をゴールに据えた支援を行っています。

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ステップアップの情報が三重県特化型メディア「ミエタイム」に掲載されています。